膀胱炎になったら水分補給と消毒が必要?

膀胱炎になったら水分補給を

膀胱炎は、頻尿・排尿時や排尿終の痛み・残尿感などの症状が見られる病気で、その他尿の濁りや血尿が見られることもあります。

原因となる細菌のほとんどが大腸菌で、女性は腸内細菌が肛門から膣に侵入して、膣で繁殖した菌が尿道から膀胱に侵入して膀胱に炎症を起こすのです。

女性は肛門や膣が尿道口の側にありますし、尿道が約4cm程度と男性と比較して極端に短いため、菌が侵入して膀胱まで到達しやすい構造になっているからで、これが女性に多い病気になる理由と言えます。

また、閉経前の女性は膣の常在菌が膣内を強い酸性に保って、本来は有害な菌が繁殖しないように守っていますが、性行為などで大腸菌が繁殖すると発症しやすくなるのです。

一方閉経後の女性は膣内の常在菌が少なくなるため、膀胱炎を繰り返しやすい状況になっています。

それから、夏は汗をかいて水分補給を怠ると脱水傾向になりやすく、尿量が減って細菌を洗い流しにくいので、冬よりも膀胱炎を起こしやすいのです。

では膀胱炎になった場合にはどうすれば良いのかというと、まずは尿で膀胱を消毒するイメージで水分補給して、こまめにトイレで排尿しきれいに洗い流しましょう。

しかし症状が半日以上継続する時は泌尿器科を受診して、診察や尿検査などの検査を受けて治療をしてもらうと良いです。

治療としては、細菌を殺す抗生物質を処方されるので、処方された薬を最後まで服用しましょう。

数日で症状はなくなりますが、服薬をやめてしまうと細菌が綺麗に消毒されずに再発することもあるので、処方された分はしっかり服用することが大事です。

それから細菌は抗生物質で消毒できますが、炎症を治すには自分の免疫力も大事なので、体調にも十分注意して基礎体力を保ちましょう。

清潔を保つことも大切

原因が細菌の侵入ですから清潔を保つことも大切で、長時間生理用ナプキンやおりものシートをつけっぱなしにしないで替えると良いです。

また膀胱が細菌に感染している状態ということで、普段よりきれいに消毒したいと気持ちが働きますが、温水洗浄便座で強い水流により洗ったり、ゴシゴシ拭いたりするのはやめましょう。

それから排便時と生理中に温水洗浄便座を使用することが多いでしょうが、排尿時にも使うという方は少ないです。

ただ排尿時にも神経質になって温水洗浄便座を使うこともありますが、尿道口を狙って尿道の中まで消毒するような使い方は絶対にやめましょう。

これらは膀胱炎になった時に限ったことではなくて、普段から心がけることが大事です。