女性に多い膀胱炎の症状と治療
特に原因になる病気がなくて、大腸菌などの細菌が尿道から侵入し感染して、膀胱の中で細菌が繁殖することにより、膀胱の粘膜に炎症を起こすのが膀胱炎です。
女性は男性と比較して尿道が短くて、そのため膀胱まで細菌が簡単に到達してしまうので、膀胱炎は圧倒的に女性に多くみられます。
通常は排尿により細菌は膀胱の外へ洗い出されますが、尿意を我慢したり体調が悪かったりすると、膀胱の中で細菌が繁殖して発症してしまうのです。
代表的な症状として、排尿時に差し込むような痛みがあって、特に排尿の終わりに痛みが強くなる排尿痛があります。
排尿回数が増えて30分~1時間ごとにトイレに行きたくなるといった頻尿、白血球や炎症部分の分泌液・はがれた膀胱の粘膜が混入することによる尿の濁りも症状としてあるのです。
その他には残尿感や血尿などが現れることもあって、発熱がある時には膀胱炎ではなくて腎盂腎炎の可能性が考えられます。
膀胱炎の治療は抗菌薬の服用が一般的で、ほとんどが3~4日程度の服用で症状は改善されるのです。
ただ再発を繰り返さないために薬の服用が終了したら再び尿検査を実施して、膀胱炎が完治していることを確認することが大切になります。
再発予防のために注意すること
尿量が少なく膀胱に溜まっている時間が長いと菌が繁殖しやすくなるので、できる限り水分を多めに摂取して、尿量を増やすようにしてこまめに排尿することも再発予防には大切です。
その為にも普段からお茶やお水などの水分を多めに飲むといった習慣をつけることをおすすめします。
また同様に尿意を我慢して尿が膀胱に溜まる時間が長くなると菌が繁殖しやすくなるので、外出時などには尿意を我慢しないため排尿を済ませておくと良いです。
それから過労や冷えも膀胱炎を起こしやすくする要因なので、過労や冷えに注意することも再発予防につながります。
細菌の侵入を予防するために入浴や下着交換をまめにしたり、排便後は前から後ろに拭いたりすることも大事ですし、洗浄機能付き便器の使用は膀胱炎予防に有効です。
また性行時に細菌が尿道口につきやすく発症させる原因になるので、セックス後はすぐに排尿することも予防につながります。
それから膀胱炎の背後に腎臓や膀胱の重大な病気が隠れていることもあるので、膀胱炎を繰り返す場合やなかなか治らない時には、泌尿器科を受診して別の診察・検査を受けることもおすすめです。